社会福祉士合格奮闘記♪(結果報告)
報告がだいぶ遅れましたが・・・社会福祉士の試験は無事に合格しました!
そこで、私が書く最後の記事として、学校の課題であった自己覚知について記載したいと思います。
<課題>
相談援助演習の学習の開始期と現在を比較し、「ソーシャルワーク専門職としての自己覚知に対する理解」がどのように変容したのかを述べなさい。
「ソーシャルワーク専門職としての自己覚知に対する理解」が学習の開始期と現在を比較したとき、学習の開始期は自己覚知とは「自分とは異なる価値観を持った他者を理解、受容するために自身の価値観を知っておくべきもの」という単純な理解であったが、学習を進め、実習施設へと出向き、現場を体験していく中で自己覚知に対する理解が変化していった。
実習先は特別養護老人ホームだった。そのため、利用者が実習中に亡くなることがあった。その施設では看取り介護も行っていたが、体調に変化があると、施設から病院に入院し、病院で亡くなる利用者がいた。私は、特別養護老人ホームは最期を迎える場所というイメージを持っていたので、実習指導者に、なぜ病院で最期を迎える利用者がいるのか理由を尋ねると、家族や本人の意向で、専門的な医療処置を希望している利用者は病院に行き、そのまま病院で死を迎えることもあるようだった。
このことから、「高齢者に対する支援と介護保険制度」の授業で習った、1950年頃は自宅で最期を迎える人の割合が8割程だったが、現代では8割程の人が病院で最期を迎えているということを思い出した。時代によって死亡場所が大きく変化していることがわかる。その背景として、病床数が増加し、医療が受けやすくなったという環境の変化や、医療技術が進化し、医療に対する信頼度の高まりという人々の価値観の変化等の要因が考えられる。
今後の流れとしては、2006年には特別養護老人ホームにおける看取り介護加算が開始されたり、2008年には在宅ターミナルケア加算の基準の引き上げが実施されたりと、国の政策によって死を迎える場所も多様化していくと考える。
また、終末期ケアの実践を表す言葉として「ターミナルケア」、「ホスピスケア」、「緩和ケア」、「エンド・オブ・ライフ・ケア」等の表現があるが、それぞれの言葉が示すケアの概念は微妙に違っている。終末期ケアの実践を表す言葉としても近年、いくつかの言葉が誕生し、使用されていることは、時代の変遷に伴い、人々のニーズが多様化し、新しい価値観が誕生していると理解できる。
学習を進める中で、人々の生活環境は時代と共に変化し、それに伴いニーズも多様化していくことが学べた。また、国の方針の転換に伴う新しい政策や既存の政策の改正が人々の生活環境に大きく影響していることも学んだ。学習開始期と現在を比較した時、自己覚知とは「自分の価値観を知っておくべきもの」という単純な理解から、「ソーシャルワーク専門職として、常に新しい知識や政策等の学習をし、その学習で得た自分の価値観を自己覚知していかなければ、自分とは異なる価値観を持った他者の状況を正しくアセスメントできず、統制された情緒的関与ができないもの」へと変容した。
以上のことを特別養護老人ホームあやめの里での実習と学校での学習を通し、自己覚知として学びました。これから社会福祉士として、様々な人と出会うことと思います。それぞれの方にはそれぞれの生活があり、様々な思いを持って生きておられると思います。ソーシャルワーク専門職として自覚を持って、悩んでいる方や困っている方の相談相手になれたらば良いと考えています。
また、ソーシャルワークの定義には「ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指して、社会の変革を進め、人間関係における問題解決を図り、人々のエンパワメントと解放を促していく。」とあります。上記で挙げたように、様々な方より得たミクロレベルでの課題をマクロレベルである国の政策や、身近なところでは野洲市の地域福祉計画などに提案し、社会の変革を進めるのも社会福祉士の仕事と考えています。
これからどんな仕事ができるか分かりませんが、何事も一生懸命に頑張っていけたら良いと思います。またどこかで出会いましたら、どうぞよろしくお願い致します。